自然観測所

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川のライブカメラは何のために置かれているのか

このサイトに並ぶ445台のうち、134台が川を向いています。 内訳は日本109台、海外25台です。同じ「川のライブカメラ」ですが、 置いた理由は正反対です。日本のものは川を管理する役所の設備で、 海外のものはほとんどが川に集まる生きものを見るためのものです。

同じ川でも、置いた理由が逆になっている

日本の109台のうち107台は、国土交通省の河川事務所が出しています。 治水の設備としてどう成り立っているかはのページに書いたとおりで、 ここではその先、実際に開いたときに何をどう見ればいいのかを書きます。 海外の25台はまったく別の系統で、そちらは後半にまとめました。

カメラの名前に、用途がそのまま出ている

荒川下流の10台の名前を順に見ると、笹目橋や新荒川大橋といった橋にまじって、 岩淵水門緊急用船着場が並びます。 水門は増えた水を止めたり流したりする設備、緊急用船着場は道路が使えなくなったときに 船で人や物を運ぶための場所です。 景色のいい順ではなく、川を操作する場所の順に並んでいるわけです。 名前を読むだけで、その川で何が起きうるかの見当がつきます。

日本の109台は33の都道府県に散っていて、いちばん厚いのは中国地方、 鳥取・島根・岡山・広島の4県です。一つの川に何台も置かれていることも多いので、 上流から河口まで順に開いていくと、同じ水がどう姿を変えるかを追えます。

巡回する配信は、目当ての場所が出るまで待つ

国土交通省の河川ライブ配信は YouTube の動画で、 1本の配信が川沿いの複数のカメラを順に映していきます。 開いた瞬間に映っているのが目当ての場所とは限りません。しばらく置いておくと回ってきます。 ここを知らないと「違う場所が映っている」と思って閉じてしまいます。

荒川下流の10台は動画ではなく、1分ごとに入れ替わる静止画です。 待たなくても目当ての場所が出ていますが、いま見ている絵は最大で1分前のものになります。

国土交通省はこの配信を試験配信として出していて、 中国地方整備局は各配信の説明文で、点検や故障で配信できないことがあると先に断っています。 つながらない日があっても、壊れたとは限りません。 映らないときに何が起きているのかは ライブカメラが映らないとき、何が起きているのかにまとめています。

どこを映しているかは、説明文に書いてある

134台の説明文に出てくる場所を多い順に並べると、水位河口堤防合流ダムとなります。こちらで決めた見どころではなく、提供元が書いている場所です。

河口のカメラは川と海の境目を映します。潮の満ち引きで水の向きが変わる場所なので、 同じ画角でも時間によって水面の見えかたが変わります。 合流のカメラでは、二つの川がぶつかるところで色の違う水が混ざって見えることがあります。 堰や水門は、水が増えたときにいちばん変化の出る構造物です。

大雨のときの扱いだけ、先に決めておく

これらのカメラは、避難するかどうかを決めるための道具ではありません。 水位や警報は気象庁と自治体、それに国土交通省の 川の情報のページが数字で出しています。 判断はそちらと自治体の避難情報にしたがってください。 このサイトは案内であって、防災の情報源ではありません。

海外の25台は、生きものを見るために置かれている

海外の25台のうち19台は explore.org のものです。 川を管理するためではなく、川に集まる生きものに向いています。 同じ「川のカメラ」で検索してたどり着いても、見るものがまるで違います。

残りはアメリカ国立公園局と台湾のもので、こちらは峡谷や渓谷そのものを見せるカメラです。 台湾の武陵は、絶滅が心配されるタイワンマスが残る川です。

どこから見るか

134台の一覧はにあります。 川ごとにまとまった案内もあり、 江の川大和川紀伊半島の川北海道の川ブルックス滝のヒグマとベニザケアフリカの川などから入れます。

海外のカメラは、向こうが夜のあいだは何も映りません。 いまどこが明るいかはいま明るいカメラを選ぶ — 時差の読み方で確かめられます。 画像の扱いと出典はカメラの画像をどう扱っているかに書いています。