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動物

渡り鳥のカメラは、季節を選んで見る

鳥のカメラは、いつ開くかで見えるものがまるで変わります。真夏に白鳥の湖を開いても、 映るのは誰もいない水面だけです。 環境省が公開している国内10台の動物カメラについて、 何月のどの時間なら鳥がいるのかを、湖ごとにまとめました。 ジャンル「動物」の全12台には、このほかにアメリカのハクトウワシの巣と 深海の探査ロボットという、季節も時間も関係ない2台の動画が入っています。

クッチャロ湖のハクチョウの見本画像(2026年8月)
クッチャロ湖のハクチョウ · 見本 2026年8月

渡り鳥のカメラには「季節」という当たり外れがある

景色のカメラは一年中それなりに見るものがありますが、渡り鳥のカメラは違います。 鳥がいない時期は、本当に何もいません。がっかりするのは見る側の問題ではなく、 単に時期が合っていないだけです。

日本で見られる冬鳥のおおまかな流れは、10月ごろに北から到着し、 12月から2月に数が最も多くなり、3月には北へ帰っていくというものです。 つまり見ごろは冬。夏のあいだは、ほとんどの水鳥カメラが「湖の景色を映すカメラ」になります。

加えて、一日の中でも時間帯があります。多くの水鳥は、 夜を過ごした場所から朝に餌場へ飛び立ち、夕方に戻ってきます。 日中の湖はむしろ空いていることがあり、朝と夕方に数が動きます。 日の出前後と日没前後を狙うと、群れが動く場面に当たりやすくなります。

ハクチョウの湖

4台がハクチョウを映しています。北から順に見ていくと、渡りの道筋がなんとなく見えてきます。

ガンとカモ ― 数で驚く

伊豆沼のガンカモ類(宮城・栗原)は、 ラムサール条約に登録された浅い沼です。ここの見どころは一羽一羽ではなく、 数です。冬にはマガンをはじめとする水鳥が大量に集まり、 明け方に一斉に飛び立つ「ねぐら立ち」で知られています。

伊豆沼のガンカモ類の見本画像(2026年8月)
伊豆沼のガンカモ類 · 見本 2026年8月

この飛び立ちは日の出前後に起こります。日本時間の朝6時前後、冬なら6時半ごろが目安ですが、 その日の天候にも左右されます。時間を狙って開くなら、少し早めに開いて待つのが確実です。

三方湖の水鳥(福井・若狭)は、三方五湖のひとつ。 淡水から汽水まで性質の違う湖が隣り合っている珍しい土地で、こちらも冬に水鳥が集まります。

三方湖の水鳥の見本画像(2026年8月)
三方湖の水鳥 · 見本 2026年8月

ツルとタンチョウ

出水平野のツル(鹿児島・出水)は、 このサイトの鳥カメラの中でも特別な場所です。ここは 世界のナベヅルの大半が集まる越冬地で、 日本の他のどこにも、これだけの数が集まる場所はありません。 10月末から11月にかけて渡ってきて、2月ごろから北へ帰ります。

出水平野のツルの見本画像(2026年8月)
出水平野のツル · 見本 2026年8月

釧路湿原のタンチョウ(北海道・釧路)は逆に、 渡らずに一年を通して道東にいる鳥です。冬のほうが観察しやすいものの、 夏に開いても見られる可能性があります。広い湿原の中の一点を映しているので、 画面のどこにいるか探すつもりで見てください。

釧路湿原のタンチョウの見本画像(2026年8月)
釧路湿原のタンチョウ · 見本 2026年8月

季節を選ばない2台

串本海中公園(和歌山・串本)は水中のカメラです。 串本の海はサンゴが育つ北限に近い場所として知られていて、 水温の高い夏から秋にかけてのほうが魚は活発ですが、季節による当たり外れは鳥ほど極端ではありません。 ただし波が高い日や雨のあとは、濁って何も見えないことがあります。

ツシマヤマネコ(福岡市動物園)は、 野生ではなく飼育されている個体を映しています。対馬にしか残っていない野生のネコで、 数を増やすための取り組みの一環として公開されています。 ネコらしく昼間は寝ていることが多いので、これは時間より運の問題です。 動いているところに当たったら、かなり運がいいと思ってください。

月ごとの目安

ざっくりした早見です。年によって前後しますし、その年の寒さでも変わります。

鳥のカメラは、外れた日のほうが多いくらいです。ただ、時期と時間を合わせて開いた画面に 群れが映っていると、こちらの読みが当たったという妙な達成感があります。 夏のあいだは、火山のカメラのほうが変化を追いやすいかもしれません。